長谷村工房

オートバイ等の作業備忘録、兼日記。

トランポ車載工具

オートバイでサーキットを走るうえで、必要なものは結構あります。
工具もその一つで、人によっては走行の合間にタイヤ交換や整備をしたりなんかします。しかしそこまでせんでも、なんやかんやと使うことは少なくないです。
私の場合はトランポからオートバイを降ろしておく場所がないので、基本的にトランポに積みっぱなしです。「車内がガソリン臭くなる!」と嫌がる人も多いのですが、かれこれ10年近くは積みっぱなしの私としては、まぁ慣れです。
基本的に私の車に乗るのは私だけですし、異性は勿論のこと、数少ない友人も一年に片手で数えられる程度しか同乗することは無いです。しかも同乗するのは同類ばかりなので、今更ガソリンの匂い程度で嫌がる人も居ないっていうね。


さて、基本的に積みっぱなしなので、一々降ろして整備するのが面倒です。雨風が掛からない事と、多くても月に一回程度しか走りにいかないため、整備頻度がかなり低く済んでいるのも一因です。更に言えば私の面倒くさがりな性分と、劣化によるオートバイの性能低下に気が付かない鈍感さも大きいと思いますけども。


とは言えある程度の長期保管すると、もちろん不具合が出ます。昔はよくやったことですが、車に積む前にキャブレターのガソリンの抜き忘れがありました。これによりフロート室のガソリンが劣化して、度々キャブ詰まりをやっていました。
なのでサーキットに着いたら、まずはエンジンの始動確認をします。始動しなかったら、取り敢えずキャブレターを開けて掃除。更に各部の増し締めをしたりしてちゃんと走れることを確認。それで初めて受付に行って、走行準備をしていました。
皆さんは事前準備を怠らずに、ちゃんと整備してから行きましょう。反面教師としてお役立てください。


サーキットで走行中も、勿論トラブルが起こることがあります。一番ベタなのは転ぶことですね。予備部品の付け替え、曲がったペダルの鍛造修正等々。
私の使用しているApe100は振動が多いエンジンですので、ねじがいつの間にか緩んでいたり、手曲げエ〇モンステーが折れたりします。


これらの対応の為に、今までは普段使用している工具箱をそのまま車に積み込んでいました。しかし、重くて積み下ろしが面倒、家で使う工具とサーキットで使う工具に違いがある、「使えそう!」と思って購入した工具なのだが実際は使っていないものが余っている等の理由から、車載用の工具を用意することにしました。

 


で、買ってきたものがこちら。皆大好き、お値段お買い得、品質それなり、まあ使えるでおなじみのアストロプロダクツ製です。

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下の赤い工具箱はアストロ工具82点セット。B級品で¥12800のところ、更に¥3000の値引きでなんと¥9800円。まぁお買い得。
上の黒いものはコンパクトツールボックス。中身は無し。お値段¥3200円。
とは言えこれを購入したのは昨年、2017年の6月なのです。コンパクトツールボックスは今でも販売しているようですが、B級品工具セットはもうないと思います。欲しい人は出来れば次のお話を読んでから、新たな機会を狙ってください。

 

 

 

  • アストロ工具82点セット

ソケットレンチやスパナ等はあまり大きいサイズまでは無いですが、簡単な整備では十分に事足りる量です。
ドライバーやペンチなどもありますし、本格的に弄る訳ではないサーキット用なので問題ないです。問題ある場合は、一番下の段は空いていますのでそこに買い足して詰めれば良いかと思います。

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さてB級品の理由ですが、「ソケットレンチの一部のサイズが、しっかり嵌らず抜け落ちる」との事です。お店の人曰く、「ロットの抜き取り検査の結果が「不合格」なのであって、全部駄目なわけではない。」とのこと。
私の行ったお店では店頭で展示販売しておりましたので、本当に駄目なのか自分で確認することが出来ました。なので一番まともっぽいものを選んできました。


さて。その一部のサイズのソケットですが、実際に出来があまりよくない感触です。抜け落ちるということは無かったですが、むしろキツくて嵌らないときがあります。ソケットの向きを変えれば嵌るので使用に問題はなさそうです。
そしてこのラチェットハンドルの頭にはクイックリリースボタン(ボタンを押すとソケットが抜ける、便利ボタン)が付いていますが、その一部のサイズではこのリリースボタンが十分に出てきてくれません。おそらくこれが「しっかり嵌らず抜け落ちる」原因だと思います。

 

正常なクイックリリースボタン

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アカン物のクイックリリースボタン

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私の選んだ個体はそこまで簡単に抜け落ちることはなさそうです。こちらも使用に問題は有りませんので、十分許容範囲内かと思います。

 

こちらの箱には問題がない……かと言えばそうでもなく、ちょっとした問題がありました。
こういう引き出し付きの工具箱の多くは、上の蓋が閉まると引き出しがロックされるようになっています。蓋の開け閉めに連動して、このような爪が上下することによって引き出しに引っ掛かり、ロックが掛かります。この爪がうまく引っかからず、上の蓋が閉まらない、もしくは引き出しがロックされないという問題でした。

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これも店頭で現物を確認したのですが、レジに商品を持っていったら奥から段ボール箱に梱包されたものが出てきました。これが少々残念賞だったようです。
仕方ないので、爪をマイナスドライバーでメキョッと広げました。不具合が簡単に手が出せる上段の引き出しだったので良かったのですが、下段だったら面倒なことになっていたと思います。不幸中の幸いでした。


さて、こちらは前述した「使えそう!」と思って購入した工具なのだが実際は使っていないものや、ウエス、グリス、使い捨てビニール手袋等を入れています。
サーキット、特にオフロードコースでは水道がないところが多いので、手が汚れる作業をするときは手袋をすると便利です。

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グリスは自宅では蛇腹チューブの物を絞り出して使用していますが、そんなにたくさん使いませんし、場所も取るので小さい容器に詰め替えています。私は百均で売っている、クリームやビーズなどを入れる小物入れに入れています。

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その他にはタイラップ、ガムテープ、はさみなどもあります。この辺は各自で必要と思われる物を詰めていくと良いと思います。

 


例として、私の持ち物を書いておきます。


アストロ工具82点セット
工具セットに入っていない大きいサイズの眼鏡レンチ
スタッドボルトにも使えるソケットレンチ(家の余り物)
ウォーターポンププライヤ(家の余り物)
ブレーキピストンプライヤ(間違えて二つ買っちゃったので)
ビット式のラチェットドライバ(オートバイの車載工具として用意していた物)
はさみ
ガムテープ・養生テープ・ビニールテープ
グリス(リチウム・シリコン)
使い捨てビニール手袋
使い捨てウエス
ウエットティッシュ
タイラップ

 

 


後は必要に応じてパーツクリーナーやキャブクリーナー等です。皆さんも色々と選んで用意してみてください。まずは左右どちらかにコケた時に必要なものを考えると良いかもしれません。
スペア部品に関しては言い出すとキリがないので、ある程度割り切る必要もあります。おそらくは買ったきりで一度も使わないものも出てくるかと思いますが、経験・安心を買ったと思って諦めてください。世の中に無駄は無いというガバ理論もありますし。私は昔、スペアでクラッチとブレーキのレバーを用意していましたが、いざ転んだらレバーのホルダーが根元からブチ折れた為に結局走れなくなったこともあります。世の中、諦めが肝心です。


今回はお値打ち品で色々とありましたが、安いものは良い理由と悪い理由が当然ありますので、それが自分にとって許容できるかどうか。よく考えて選んでください。
まぁ安けりゃお試しで買ってみるのも良いかもです。人柱根性のある方は、是非とも色々試していただきたいと思います。そのレビューが世の中の役に立つかもしれません。立たないかもしれません。

 

皆様のお役に立てれば何よりです。
それでは、また。