長谷村工房

オートバイ等の作業備忘録、兼日記。

キャブレターのオーバーホールをヨシムラにお願いしました

私がサーキット用に使用しているApeはヨシムラのキャブレターを使用しています。正確に言えばMIKUNIキャブレターのヨシムラチューニングと言うべきでしょうか。
ともかくこのキャブレターを使用してもう10年近いでしょうか?詳しくは覚えていません。公道ではほぼ使用していないので劣化の度合いは低いのですが、流石に不具合が見られるようになりました。
一番顕著なのはガソリンの滲みです。普通に使用しているだけなのですが、どこからかガソリンが滲んできてキャブレターが汚れます。
なので、今回は思い切ってヨシムラにキャブレターのメンテナンスオーバーホールサービスに出してみました。

 

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結果は大満足で、ピカピカの新品同様になって帰ってきました。気になる料金は¥17831。工賃や部品代、送料などすべてコミコミです。


しかし納期はとても長くかかりました。私がオーバーホールに出したのは1月21日ですが、帰ってきたのは5月6日です。実に3か月少々かかりました。
「乗らない冬の間にオーバーホールに出そう。」と思って出したのですが、まぁ皆さん考えることは同じですね。混み合っていたみたいです。


通常オーバーホールに出すためにはヨシムラに直接電話をして受付をするのですが、私はオートバイ用品店であるナップス埼玉店を通じて依頼しました。

 

 


さて、今回のオーバーホールを通じて感じたことをまとめると、次の様になります。

 

ヨシムラでのオーバーホールはこんな人にオススメ
・結構長い年月を使用している
・自分でオーバーホールを行っているが、イマイチ不安
・非分解部品を綺麗にしておきたい

 

お店を経由して頼むのはこんな人にオススメ
・ヨシムラのキャブレターだというのは分かるが、詳細が分からない
・平日の日中に電話対応したりするのが難しい
・なにもかも面倒くさい

 


次から各項目について詳しく書いていきたいと思います。まずはヨシムラに出すことについての項目から。

 


・結構長い年月を使用している
特に問題なく動作していると、わざわざオーバーホールをしようと言う気は起こらないと思います。
キャブレター不具合の多くは徐々に不調になるものが多いと思うので、その不調が我慢ならないものに達しないとやる気が出ないものです。
しかし問題が起こってから対応するのは「修理」であって「整備」ではないので、きちんと整備するという観点では定期的に行った方が良いのは確かです。

 


・自分でオーバーホールを行っているが、イマイチ不安
キャブレターの穴はとても細いです。小排気量用のものになると、更に細いです。
加えて私の使用している物には、「MJN(マルチプルジェットノズル)」という更に細かい穴がたくさん開いている機構を採用しています。
キャブレターは小さい穴からガソリンが噴き出して霧状になり、これが空気と混ざることによって混合気を作ります。
MJNは「沢山の小さい穴から噴き出させたら、更に良い感じに霧状になるのでは?」というとても分かりやすい発想から出来ています。引き換えに詰まりやすいとも言えます。
MJNに限らず、キャブレターの通路は一度詰まってしまうと貫通させるのはなかなか面倒です。貫通させたとしても、取り敢えず貫通しただけなのか、キッチリ綺麗になっているかも分からない事が多いです。


通路だけではなく、キャブレター全体をプロの目で見てもらうというのも私としては良いことだと思います。
今回の私の場合では、特に問題が無いと思っていた部品も「劣化が見られるので交換推奨」と教えてもらい、交換した部品がありました。

 


・非分解部品を綺麗にしておきたい
キャブレターによりますが、ユーザーでは分解してはいけない所があります。
そういったところは基本的に耐久性が高く出来ているハズですが、劣化しない訳では無いですね。
そのような場所もメーカーでオーバーホールしてもらえば、しっかり整備してもらえます。

 


次はお店を通じて出すことについての項目です。


・ヨシムラのキャブレターだというのは分かるが、詳細が分からない
私が使用しているキャブレターは、実は私が購入したものではないのです。このApeを共同使用している友人が購入して、取り付けたものなのです。なので詳しく知りません。
私のような場合はちょっと稀だと思いますが、他には中古で購入したとか譲ってもらったとかもあるでしょう。
ヨシムラの受付用紙には種類や使用年数などを記入するところがあります。こんな時はそこになんて書いたらいいのかわからない!という事になります。
今回の私のケースだと、わかる範囲をお店の人に伝えただけで、あとはどうにかしてくれました。

 


・平日の日中に電話対応したりするのが難しい
ヨシムラは平日の9時から17時しか受付をしていないので、人によっては対応が難しいと思います。最初の受付だけならまだいいのですが、見積もりのお知らせなどもあるので何度かやり取りする必要があります。
お店を通じてお願いすることで、この対応を代行してもらう訳です。こういった用品店などであれば営業時間も長いので、折り返しの電話などもやりやすくなると思います。

 


・なにもかも面倒くさい
流石に車両をもっていって「あとはよろしく」とすべて丸投げにする訳にはいきませんが、かなり手間は減ると思います。
まずはキャブレターを車両から外して、オーバーホールに不要な部品を取り外します。後は暇が出来た時にそれをもってお店の店頭で受付してくるだけです。
私の場合はヨシムラへの連絡は勿論、キャブレターの梱包や発送もやって戴きました。

 

 

普段は自分で整備を行う人も、上記の項目で思う事があれば一度検討してみてはいかがでしょうか。
ある程度の金額は掛かりますが、新品を買うと¥30000はすると思いますので、これで新品同様になるならば良いのではないでしょうか。
「どうせなら他の製品も試してみたい!」と言うのもありがちな選択肢ですけども。


まぁそれはともかく。長年使用しているヨシムラのキャブレターがあるときは、検討してみてはいかがでしょうか。


皆さんのお役に立てば何よりです。
それでは、また。